踵(かかと)の痛み

足の踵の骨は尖った部分があります。正常な歩行やランニングでは、かかとの骨の尖っていない平らな部分から接地します。しかし、腰の動きや、体のアライメントに異常がある場合、踵の骨の尖ってる部分から床に接地してしまうことがあります。尖った箇所で接地をすれば、当然 踵を痛めてしまします。

足関節後方の滑液嚢炎はアキレス腱によって内側と外側に分けられる。 外側アキレス腱滑液囊は皮膚とアキレス腱の間にあり、靴の後縁との圧迫や 摩擦で炎症を起こす。急性期には発赤、圧痛のある腫脹を、アキレス腱付着 部後外側で靴の踵の上縁が当たる部分に認める。保存療法の第一は、靴によ る圧迫を避けることであり、後上縁が内側に食い込むような靴は避けねばな らず、自然とサンダルやミュールが好まれている。慢性化すると、硬い胼胝 状の腫瘤となり、靴腫と呼ばれる。局所の刺激を避けるとともに、鎮痛消炎 剤の湿布、軟膏や温熱療法も行われるが、症状の強いものにはステロイドの 局注が必要となる。 内側アキレス腱滑液曩は、アキレス腱と踵骨後上部の大結節の間にあり、 外側と同様に靴の後上縁に圧迫されて炎症を起こす。このとき、踵骨大結節 が特に突き出しているのをハグルンド(Haglund)病と呼び、保存療法が無効な 場合には踵骨大結節の後上部を切除することもある。

シューズにはデザインの流行や、新しい素材、テクノロジーの進歩に伴って、形や素材が大幅に変わる年があります。最近のサッカースパイクですが、ヒールカップをプラスチックで作ってあったりします。 人の足の骨の形はそれぞれ違いますから、踵に突起があるような選手には厳しい年になりました。アキレス腱付着部滑液包炎は、臨床をしていると、たまに見かけますが、大人では痛みが無い場合がほとんどです。 また、「中学生の頃はシューズに当たって痛かったけど、いつの間にか気にならなくなっていた」そんなケースも多々あります。痛みが酷い場合、外科で切除する方法もありますが、悪性の腫瘍ではない場合、経過を観察する場合がほとんどです。保存療法が無効な場合には踵骨大結節の後上部を切除することもありますが、まずは刺激を少なくして様子をみると良いと思います。

一度治した体のバランスは、どれだけ維持できるでしょうか?二か月前に東京から来院してくれたランナーさんが、再び来院してくれました。体のバランスを比較してみます。

断言して言いますが、ランニング時の踵の痛みは使いすぎが原因ではありません。アライメント不良が原因しています。 着地をする足が体の中心軸より中に入ってしまうと、本来、踵(かかと)が着地する部位とは違う所から着地してしまい、そこの骨は尖っているので足を痛めてします。それは、踵の痛みだけを誘発するだけに留まらず、シンスプリントや足底筋膜炎などの症状を引き起こす原因にもなります。 なぜ?足が体の中心より中に入ってしまうのか?それは、反対の足の股関節の可動の問題や、腰や背中の可動の問題、痛む側の大腿骨の可動の問題など、様々な要素が加算され、今のフォームを作り出しています。 ですから、根本の原因を解決しない限り、練習を休んでも、復帰した時には再び同じように踵をヒットするので、怪我が長引くのです。 踵が痛いだけでも、全身のケアを行うことが、復帰の近道であり、パフォーマンスの向上につながると断言して申し上げます。

ランナーにとって、シューズまで含めて体です。ランナーの踵の痛みを診るときに、体のことだけで原因は判りません。踵の痛みを訴えるランナーを診るときに、シューズに原因があることがよくあります。今回がそれでした。

千葉県から御来院いただきました。主訴はランニングの時や、練習が終わってから痛む踵(かかと)の痛みです。 踵(かかと)の真下以外にも、周囲に痛みがありました。  歩行を観察すると、床に着く踵の着き方が、踵を痛める着き方をしていました。 

ランニングの踵の痛みには、いくつものパターンがあります。  地面に踵を着いたときにいたい、体重が乗ったときに痛い、走っている時は痛くないが、走り終わってからいたい、朝一番の寝起きのときが痛い 、踵から足の裏の方に痛みが走るなど、痛み方によって、原因も対処方も全く違ってきますので、医療機関を選ぶ際には親身になって話しを聞いてくれる所を選ぶと良いと思います。

幼児期から少年期にかけて、踵の骨が柔らかいのは異常ではなく、通常です。 では、なぜ?痛くなる子と、痛くならない子があるのでしょうか? 良い結果には、良い原因があり、 悪い結果には、悪い原因があります。 痛みの原因ではなく、その痛みを誘発させた誘因を探すことから始めなければ、 安静にすることや、消炎鎮痛剤で、一時的に痛みがなくなったとしても、運動を始めれば、また同じ痛みを繰り返します。