内側側副靭帯…なんていうと、なんだか難しそうな名前ですが、膝の内側にある靭帯のことをいいます。
その靭帯が切れていれば、内即側副靭帯断裂、切れてないけど、痛めたときに着く名前が内即側副靭帯損傷です。
膝の内側が伸ばされたときに起こります。
内側側副靭帯損傷といっても、縫合が必要な重症なものもあれば、
安静と冷却、固定だけで様子を見る場合の二つがあります。
一般的に三段階に分類されます。
Ⅰ度は痛みだけで、関節の緩さがないもの
Ⅱ度は関節が少し緩いもの(部分断裂)
Ⅲ度は関節がかなり緩いもの(完全断裂)です。
一般的に痛みがとれるまで、1~2週間程度のアイシングと、固定をし、痛みがなくなればリハビリ後、スポーツの復帰となり、手術をすることは少ないのですが、内即側副靭帯だけでなく、半月板や関節包など、同時に損傷しているときは手術になる場合が多いようです。
ラグビーや柔道などのコンタクトスポーツに多い接触による損傷です。
膝を中に入れる(ニーイン)走り方をすると痛めます。
・コンタクトスポーツで好発します
例:ラグビー・アメリカンフットボール・サッカー・バスケットボールなど
・膝外側から内側に外力(タックルなど)が加わることで
膝関節に外反ストレスがかかるor膝の外旋力が強制される
→内側側副靱帯が過緊張する→断裂しやすくなる
・その他スポーツ・・・スキーの転倒時・ジャンプの着地時・ツイスト時
・膝内側関節部に症状:圧痛・腫張・熱感・荷重にて外反動揺性(外側に反る不安定性)が認められます
受傷直後は関節血腫/慢性化すると水腫が認められます
★損傷の分類
Ⅰ度:健側と比較して動揺性なし、靱帯部の圧痛が主症状
Ⅱ度:伸展位での外反動揺性なし、30°屈曲位で外反動揺性あり
Ⅲ度:伸展位での外反動揺性・30°屈曲位での外反動揺性あり
・レントゲン検査 靱帯は写らないため骨折の有無を確認するために行います。
・MRI検査が最も有効です→前十字靭帯・半月板・出血などの確認ができる
●アンハッピートライアド(前十字靭帯+後十字靭帯+内側半月板の合併損傷)が起きている可能性があります
・Ⅰ度:RICE療法(安静・冷却・圧迫・挙上)
・Ⅱ度:固定による保存療法
・Ⅲ度:単独損傷→ギプス・装具固定による保存療法
前十字靭帯・半月板損傷合併→靱帯の一次縫合手術